第485回 2020.10.12
気づかれない
お客様にも、依頼された建設業の人にも気づかれない事たくさんあります。
他のスタッフが担当した現場の手伝いでビルの中のお茶室家具を製作。
水屋板(みずやいた)というお茶道具を置くための板も製作しました。
これはすごかったです。
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↓畳の上に置いている板が”水屋板”です。
何がすごいかというと、厚みは5㎜まで削り落とした無垢材で、
材料は指定された白い杉(赤色ではありません)をさらに厳選して選んでいます。
畳の上に置いているだけで固定はしていません。
私の認識ではこんなに薄い無垢の板は工期終了をまたずに反ってしまいます。
工事後も追加相談が何度かあり、様子をみていますが大丈夫そうです。
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この板は4枚剥ぎあわせ(4枚の板のつなぎ合わせ)ですが、木目が揃うようにしています。
その為に必要な長さ以上の材料ロスがでています。
金額はただの杉板より高いですが、内容を知るととっても安いです。
金額に対してかけている手間が全然あっていませんので。
この凄さは誰にも気づいてもらえないと思います。
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この材料をマグロで例えるなら、高級店にいくような特別な部位(材料)。
普通のお店には流通していない、お茶室で求められるような材料です。
材料自体の扱われ方も違い、乾燥状態が違うと感じる手触りでした。
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上記のようなものはまた別格品ですが、
家具・建具では意匠性をもとめられるので綺麗な材料を主に使うので、
それに適した材料屋から入手しています。
気にしなければ芯材が混じったままの材料であれば安価です。
それも素材感の荒々しさを感じると好まれる時代になりましたが、
グレードがそもそも違い、手間もかわります。
材料の名前が変わらるわけではないので、もし見積り金額を
比較されるにしてもその内容面の善し悪しまで比較されない難しさです。
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余談ですがキッチン天板に綺麗なマリーナパールの大理石を使っていたお客様宅でした。
20年以上も経っているキッチンでしたが人工大理石だと思っていたそうです。
大理石がかわいそうだったので、これはとても綺麗な天然石ですよ。と褒めてきました。
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営業主任
小原 貴文
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