第519回 2022.03.27
障害を持たれた方の椅子づくり
会長・小原御郎
以前NHKスペシャルで放映されたドキュメンタリー番組「奇跡の詩人〜11歳脳障害児 日木流奈君」のために作った椅子を、弊社ホームページで見られて依頼に来られました。
依頼の方は、20年前の中学生の時に脳腫瘍を発症された女性です。
腫瘍に侵された脳下垂体を切除された後、薬物療法や放射線で腫瘍に対応して
いたそうです。
その結果副作用が激しくて、かわいそうで先生には無断で、薬物も放射線も
止めてしまったそうです。
余命半年と言われ、今現在生存されていることは奇跡に近いことかもわかりません。
さて以上の状態のためいろいろダメージを持っておられます。
椅子に座られると右側に倒れてしまいます。倒れを補助するような椅子を作ってもらいたいとの依頼でした。
新規に製作することも考慮に入れながら、現在購入をされた椅子も持ってきていただき判断することに致しました。
結論として、立派な椅子のため既存椅子を改良することにしました。
1か月の後に完成いたしました。
改良前の椅子です
完成した椅子です
後日談になります
10年ぶりに再会をした「東洋整体」さんだったら、難病の女性にもいい結果が期待できるのではないかと考え、整体師・鶴見さんに相談しに行きました。
出張治療はしておられませんでしたが、私の依頼を快く引き受けていただきました。
依頼に来られた時は、私が抱きかかえながらやっと自動車まで案内をした状態でした。
毎週1回の治療を受けられて2か月ですが、先日様子をうかがいに尋ねましたところ、なんと介助機無しで歩いておられます。また好きだったピアノも弾いてくれました。
もう少し回復されたら私の仕事を手伝って頂こうと思っています。
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