既存のキッチンに合せた食器棚 (K-021)
当社近くのマンションに住まわれているお客様からのご依頼でした。
既存の食器棚の扉が壊れてきていたため、造り替えのご相談でした。
お打合せのために何度かご訪問させていただき、材質は既存のキッチンと合わせる方向になりました。
キッチンは人工素材で鏡面木目柄のものでした。
しかし、カタログを調べても同じものを見つけることができません。
キッチンメーカーに問い合わせたところ、カタログに記載がされていないもので、お客様お手持ちのキッチン資料に記されている品番を、メーカーに問い合わせると取り寄せできる面材でした。
目につきやすい扉のみ鏡面木目柄にし、その他は違う面材としました。
天板は強度に優れたメラミン材でレザー調のものです。
当初はシンプルに、単色で柄なしのお話でしたが少し安っぽさを感じてしまい、サンプル手配をする際にこっそりと、レザー調のものも取り寄せていました。
レザー調のサンプルをお客様も気にいっていただき、こちらで決定しました(写真5枚目)。
吊棚の内部には天然木のシナ材に、ウレタンクリア塗装を吹きつけています。
人工素材を使用しなかった理由は、人工素材独特の臭いが、内部にこもってしまいがちになるためです。
今までは臭いの発生しにくい、ノンスチレンの面材などで対応してきましたが、それでも気になることがありました。
今のところ敏感なお客様の場合、木製にして塗装をかける対応のほうが安心かと思っています。臭いも気にならず、傷・汚れの対処としても有効です。
また、今回はカウンター下収納も一緒に作らせていただきました(写真4枚目)。
こちらも同じ素材となりますが、最初からそこにあったかのように見せたかったため、いつも以上に厳密な採寸を行いました。その結果、カウンターと家具とのすき間は一切ありません。
さらに、この家具の壁面には既存のコンセントがあります。
これまではカウンター上に置かれた、電話などのコードが乱雑に見えていましたが、この家具によりコードを隠しつつ、収納としての役割を果たしています。
今回はひとまずの第一段階の設置工事となります。
今後はカウンター下を全て収納箱にするなど、その後の生活スタイルに合わせてご対応できることをお話しています。製作技術も大事ですが、設置後にそこだけ違和感を感じないようにと心がけています。
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