第375回 2013.04.01
大黒柱で作った家具と、17年ぶりの再会。
その家具は作った当初より、艶が出ていて豪華になっていました。
今回17年ぶりにお客様より、カーテンを交換したいとの連絡がありました。
実は17年前に、やはりカーテンの打ち合わせがあり、場所は建て替えられる予定の母屋でおこないました。
その際に大きなケヤキ材でできた大黒柱(60cm×60cm角)が目に留まりました。
お聞きしましたところ、母屋は二度建て替えられたそうですが、こんかいの大黒柱は少し削って再使用されたとのことでした。
それでも60cm角の大きさがございますが、今回建物を壊す際には処分するとのことでした。
これまで200年前後にわたって見守ってきてくれただろう大黒柱が、みすみす灰になるのがかわいそうなきになりました。
そこでお客様に提案をしてみることに致しました。
形は変わっても、これからも皆様を見守ってくれるように、家具を作らせていただくようお願いをしてみましたところ、快く了解をしていただきました。
そのような経緯で製作することにはなりました。
その大黒柱を製作地の北海道・旭川に送り、家具を作る最初の工程である使いやすい厚みの板材に製材することから始まります。
ところが、古材は材料の中に釘などが入っている可能性があり、どこの製材所でも引き受けてもらえません。
約一ヶ月の歳月はかかりましたが、刃物が傷んだ場合は当社で保障をすることや、私の思いが伝わりスタートすることができました。
さて17年ぶりの家具は出来上がった当初より、はるかに艶が出ていて豪華になっています。
また狂いなども一切ありませんでした。
材料そのものが持っている油がもとで、通常生活の中での衣服に触れたりすることにより磨かれてきたのではと想像いたします。
余談ですが、今現在の飾り棚の写真では照明がついているところがわかるかと思いますが、お客様は17年間そのことに気が付いておられませんでした。
いろいろ苦戦は致しましたが、思い出に残る仕事でした。
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